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合コンwithビューティ・モンスター

前回までのあらすじ

四連休になにも予定がなく過ごすのは負け犬だ!という強迫観念にかられたハラキリは、必死で四連休の予定を埋める旅にでる。
そして、いっちょ四連休にでかい花火を打ち上げてやろう!とインターナショナル合コンを企画したハラキリ。
がんばって居酒屋をセッティングし、ただお呼ばれして来るだけのくせにあんま乗り気じゃない男子たちを集め、いざ当日・・・。
そこにあらわれたのは、美の怪物・ビューティモンスターだった・・・


で、まぁ、やっぱ相手は外人だからかな、

僕らがテレビを見て覚えた合コンの鉄則なんていうのは

まったく通用しないわけですよ


まず、合コンの大原則である

「女の子は自分よりかわいい娘を絶対連れてこない」

という法則を軽くやぶって

モデルみたいな娘を一人ね、バチコーンっ!て放り込んできたわけですよ!

火花が出るような美人をですよ、登場するときにドギューーンっ!て音がしたもんね


それだけ聞けば、なんかラッキーみたいに聞こえるかもしれんけど

いや、あれはあかんで、ホント


日本人ならまだしもね、白人さんであんまきれいだと、なんか神々しい感じになるやないですか

実写版ファイナルファンタジーですからね、ホントに。

DNAに刻まれた人種的劣等感もあいまって、もう、もじもじするだけで精いっぱい。

ていうか、なに?なんであんなのが巷を普通に歩いてますのん?

ハリウッド行けばええやん、おれやったらそうするで、て思った


他の人も皆かわいい娘ばっかで、本来であればそれでよっしゃ、よっしゃ、となるはずやったのに

異次元の美しさを持つ魔物がそこに一人入り込んでしもうたばっかりに

場の磁場がゆがんでしまい、合コン会場がフレミング左手の法則だった


またね、この美人がおっしゃれな靴をはきよるんですわ、これがまた!

ええ!?美人なだけでは飽き足らず、おしゃれまでそこに放り込むのっ!

手加減なしやん!美の相乗効果で世界はきみのもんやん!!

しかも、日本語がぺらっぺらなんですよね、なにその美しいだけでは飽き足らない態度っ!

陸海空すべてを制しようとするつわものを前に、

風呂なしアパートに住む男がいったいどんな顔をすればいいのか、っていう話ですよ!


圧倒的な美の前に、僕のこの日のために茶髪にした髪がしなっ、てなるのをありありと感じた・・・

それはあまりに強大なもので

田舎に帰って満点の夜空を前にした人間が

「あぁ、自分の悩みなんてちっぽけなものなんだな、明日からがんばろう」

と思ってしまうのと同じくらい、自分の小ささをありありと感じた


美しさに打ちのめされながら、僕は思ったんだ・・・

いったい、何ヘクタールの自信があったら、この人をゲットしよう!なんて大それたことを思えるのだろうか?

いつかは僕も、アメリカのとうもろこし畑のような広大な自信の真ん中で

自信の地平から昇り来る太陽に、目を細めることができるのだろうか・・・


そんなことを思っていたら、

「あ、おれ、連絡先きいたよ」

と俺の友達がのたまった。


すっ、すげぇ・・・なんなんだろう、この人の自信はいったいどこから来るんだろうか・・・

いったいいつきいたのかな?やっぱ俺が、

広すぎる二次会のカラオケ会場で

「じゃあ、男子はこっちで、女子はこっちね、ちょっと、もう移動してよー、ちょっと男子ぃ、言うこときいてよぉ」

と掃除の時間のときの副委員長みたいになってテーブルを移動したりしている間にですかっ!

カッコ悪っ!


結局、皆かわいかったのに誰一人として連絡先を聞けず

そのわりには死ぬほど疲れて帰る帰り道

俺の負け犬さ具合は四連休を何もせずに過ごした人の比じゃなかった

合コンに来た女の子がきれいすぎた、と日記を更新している俺は

負け犬業界、期待の新星と言ってもなんら差し支えないだろう、と思った

二十世紀が生んだ最後の負け犬、全米が泣いた!!


その日、一人で帰る夜道の都会の空には星もなくて、たいして美しくもなく

美にうちのめされ、自分の小ささを見つめる僕にやさしかった


で、夜の三時まで千原兄弟のコントを見て、笑って一日が終われたからまぁいいか、と思って

次の日、杉並区アニメミュージアムでパラパラ漫画を描いているときの

俺の心の落ち着きようったらなかったね!

昨日のちっちゃな僕がうそのように、そこではのびのびと絵を描いていて

あぁ、俺は、こっちなんだな、って思ったドン!


どんなに青春ぶってデート週間とか合コンとかやってみても

全然うまくいかなくて

でも、そういうのが逆に青春だよ、って

秋風が僕にささやく九月です。


本を読んで過ごします、一人でいると安心だよ☆

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