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元箱助の生態について

チベットの高山地帯(海抜1800m~4000m)に生息

現在地球上には 飼育、野生あわせて1600頭しか生存していない

キャラクターグッズ、ストラップなどの商品で人気を博している元箱助が

実は絶滅の危機にひんしている、ということは

意外にも知られていない


主にささのはを食し、食後にタイヤにぶら下がる愛らしい姿は

動物園の人気者

リンリン、ランラン、ハコハコ、といったような

重ね系の名前で呼ばれることが多く

まれに、しゃべる


元箱助の会話の特徴として

こちらが何かをしゃべっていると、途中でさえぎるように

「あ、でも・・・」

と合いの手をいれる

で、こちらが 何か反論があるのかな?と元箱助の出方を待っていると

特に続きはない


本場オーストラリアの動物園においても

「あ、でも・・・」

「いや、それはさ・・・」

という言葉を放つ元箱助に、じっと耳をかたむけ

会話の続きを待っていると

実はもうすでに会話は終わっている、という箱助現象に

「ソォゥ、キュ~ト」と大喜びする外国人達があとをたたない

唐突に終わる元箱助との会話の数々を

収録したブログがむこうでは大人気なのだそうだ


また、元箱助の特徴として

動物界ではまれに見るほどのネガティブさ、というのがあげられる

物事を主観的かつ悲観的にとらえる元箱助の

汚れきった外界からの防衛体制として

元箱助の身体的特長として 腕組みが発達し

常に腕組みをしている元箱助の姿は

じつに印象深い

が、元箱助には 腕組みに適した第六指といわれる

特別な指がはえていることは

意外に知られていない


また、元箱助がよく帽子をかぶっているのは

自然界でいうところの擬態にあたり

カラスなどの鳥類の目では

帽子をかぶった元箱助を

まわりの風景と見分けることができない



このようにネガティブな一面を持つ元箱助であるが、

こと、交通法規に関しては

元箱助はラテン系の人々もびっくりするようなポジティブさを持ち合わせており

車がきても、決してよけない

「俺がよけなくても、車がよけてくれるだろう」

という彼のポジティブさを

ぜひ 別のところでも生かしてほしいという声は

動物園内外からも多くあがっているが

なぜ 元箱助が 交通法規に関してのみポジティブになったのかについては

現在のところ まだなにもわかってはいない

自然界においては、命を守るという自己防衛本能のみが

極端に楽観的である、という事例は

いまのところ報告されておらず

これもまた、研究者が元箱助を研究対象として

非常に興味深く思っているゆえんでもある

theme : ひとりごとのようなもの
genre : 日記

j-popになぐられて

カズヒロが音楽を聴き始めた


だいたい、俺たちが中学になるくらいから

カッコつけてるヤツから順番に皆 音楽をききだすんだ

しかし、俺とカズヒロはそのムーブメントにガンとして逆らい続けた

突然音楽を聞き出すというのは、なにか

いままで「僕」と言っていたのに

急に「俺」と名乗りだしたときのような

気恥ずかしさがあり

なんだか のれなかった(しかも、私、音楽聴いてる~♪と言っているやつが、皆嫌いな感じのやつらばっかりだった)

(ちなみに皆で集まって体育館裏でたばこを吸うのも

同じような恥ずかしさがあり、乗れなかった俺とカズヒロ)


が、しかし、だ

ここへきて、カズヒロが突然音楽なんぞを聴くようになった

俺は、べっ、別におまえが音楽聴くことなんて

ちっとも気にしちゃあいねぇけども

というふうを装って

それとなぁく、カズヒロに尋ねた

どうして、急に音楽を聴くようになったのか



カズヒロは、いやぁ、なんとなくだよ

とかふざけたはぐらかしをかましながら

俺にCDを貸してくれた


これ、すごくいいから聴いてみて

だと


こいつ、完全に上から見下ろしてやがる!


高校生にもなって音楽の良さがわからない俺に、音楽への扉をひらいてあげる

みたいなキャラ設定を自分のなかで作って

菩薩のような笑みであわれな文化的発展途上国タクマに物質的援助のつもりか?えぇ?


100年はぇえんだよ、カズヒロのくせによぉ、えぇ!

でやんす、~でやんす、てこないだまで言ってたようなやつがよぉ

おしゃれぶって俺に「これ、いいからきいてみ」だぁ?



まぁ、しかし、せっかくだ、聞いてみよう

そして、プレイボタンを押し、すぐにへんな違和感が・・・

なんだろ、これ、身体がむずむずして、なんか恥ずかしい・・・


ちょっと聴いてみて、それがいい音楽なのかどうなのかわからないものの

なんとも言えない微妙なむかつきを覚えた俺は

念のためにカズヒロが貸してくれた他のCDも一通り聞いてみて

そのすべてにもれなくむかついたので

もしかしたらカズヒロの趣味にむしずが走っているのかも

とも思い、コンビニのBGMで流れるほかの音楽にも耳をかたむけてみた


ぜっ、ぜんぶムカつく・・・


「俺は~いま、ちょっと忙しくって

あいにはいけないからー

そっちからー くればいいのにぃ~♪」



俺は音楽についてはまったくわからない、が

やつらの歌詞が俺をムカつかせていることは間違いない


カズヒロが貸してくれたCDは全部女性ボーカルで(俺はこの選曲に

「女の子としゃべれない僕たちでも、女の子の声をきくことができるんだよ」

みたいなカズヒロのふざけたメッセージを受け取った気がした)

歌詞はもれなく恋の歌


ずっと凍えていたの・・灰色の世界で・・・

あなたと 出逢うまえまでは



生きているって感じれなかった・・・

痛みも 喜びも すべてがうすい膜の向こうの出来事のように・・・

そう・・・あなたと出逢うまでは




え?なに?

いまだにあなたと出会う前の世界まっただなかの俺に言ってんのか?えぇ?


それはつまり、灰色の世界の住人のホープレスな俺に、遠まわしに

死ね、て言ってるの?


恋もせず、痛みも喜びもうすい膜の向こうの出来事まっただなかの俺は

灰色の世界で凍え続けて17年な俺は

うまれてこの方 一度もあなたと出逢ってない俺は

いったいなにが楽しくて生きてるんですかね~?て歌ってんのかコラァ!!



薄い膜のなかで生きてるってのかぁ!!童貞だから膜のなかだってかぁ!!

守られ放題だっつーのかぁ!俺の人生を

遠まわしにやわらかく、ロマンチックに否定してくれる歌声

「やっぱ、あの曲は歌詞がいいよね~」

とかほざくクラスメイト・・・



だから・・・音楽なんて・・・聴きたくなかったのに・・・



とにかく、やつらの文体はこうだ


世界は基本的にクソ、でも恋があるから生きていける



失恋の歌でもそう



あなたといた夏がうそのように

そう・・・一人で歩く冬の街は寒くて・・・寒くて



いやいや、夏に比べりゃ

そりゃ、冬は寒いっしょ


とにかくね、過去形であなたがいた季節のすばらしさを語られたり

過去形で、あなたと出逢う前の世界のさみしさを歌ったりしまくるのが

王道パターンみてぇだけど


その あなたがいない過去形まっただなかの俺のような人間に

申し訳ないみたいな何かはないのかな



あぁ、もうとにかく、きみとであってすべてがかわった

世界が急に色をつけて ごはんもおいしく三杯おかわりしたよ

きみと出会って、宿題忘れの回数がへったんだ


あぁ、いとしのきみよ・・・あぁ、もう


とてもじゃないけど



言葉では言い表せないっ!!




いやいや、言葉では言い表せないって

さんざん言葉で歌ってきておいて

最後のまとめがそれかよ、おい


言葉で言い表せないって この人

ひとつのアルバムで5回も使ってるからね!!


ちょっと誰か、かわりに歌詞を書いてあげてっ!!

これで印税もらって、いいの?大丈夫?



ていうか、言葉で言い表せないって


だったら、ラララで歌ってろよ、なぁ


いままで、さんざん


俺の心を切り裂いてきた君の言葉たちは


いったいなんだったのォオオオオオ!!!




後日、カズヒロに


「もれなくクソでした」

と書いた手紙をそえて、CDは返した


二個ほど、ケースにヒビがはいってたのは

俺のせいじゃないよ、って言い張ったし

theme : ひとりごとだよ。独り言。(-?ゝ-)ゞ
genre : 日記

invite

「今度の日曜は、わりぃ、もう予定入ってて・・・

すまんな、もちっとはやめに誘ってくれたら

いけたんだけどな

もう金曜じゃん、やっぱ二日前にいわれてもさ

三連休だし、予定あいてるやつのほうがいねぇと思うよ」


ふぁぁああああっく!!


いやいや、ちょっと待って、なにその

「おまえがのんびりしてっから

三連休一人ぼっち確定だぞ☆

今から探したって誰もいないぞ

このすちゅぴっどぼ~い♪」



みたいな決め付け!

ぜってー見下してるし!こいつ、確実に

俺のこと、暇人だと思ってやがるっ!

このいそがしぶりっこ天国ジャパンで

暇人呼ばわりされるとわっ!!

忙しいんだよ、俺だって!

忙しぶってリスペクトされたいねん!!くそっ

昨日の俺の睡眠時間とか尋ねてきやがれちくしょー!

そもそも、このタクマ様はちゃんと二週間前から

三連休予定ぎっしり計画へ向けて動き出していたっつーの!


ー二週間前ー


「なぁ高田、次の次の日曜さー、

東京ゲームショウいかねー?

けっこうでかくてすごいらしいぜ☆」


「あぁ、考えとく

ちょっとまだ予定わかんねーから

わかり次第、こっちからメールするわ」


ていう考えとくよメールが来たのが、

すでに俺がメール送った次の日の夜で

考えとくっつーだけでそんなに時間かかんのかよ、て思ったら


「ごめん、やっぱ日曜はムリだわ」

てメールが来たのが10日後の昨日

危なかった、こいつを待ってなくてホントによかった

と、俺はすでに高田を見限っていた自分をほめた


ちなみに


この考えとくよメールをタクマ語変換機にかけると


「あぁ、次の次の日曜?

まだ2週間後の休みはなんも予定ねーけど

もしかしたら誰かから予定入るかもしんねーから

ちょっとまだおまえとは約束できねーわ

もし、もしもだよ、まぁこの大忙しの高田様にとって

あんまねーことだとは思うけど

もし万が一ヒマだったら、遊んでやってもいいよ

一応、補欠としてキャンセル待ち状態にしといてやるよ(俺のほうが先に申し込んだにもかかわらずキャンセル待ち)」



高田は友達じゃないとわかった

タクマは賢さがアップした☆

人を信じる心が下がった(賢者にジョブチェンジする際には、この値が10以下でなくてはならない、よって賢者を目指すタクマには吉報)


「なぁなぁ、杉崎

おまえ、次の次の日曜ってなにしてんの?

もしよかったらさ、俺と東京ゲームショウいかね?」


「いやいや、次の次って、もう二週間しかねーじゃん!

そんなに急に言われても、無理だよぉ

次からは一ヶ月前くらいにいってよ、したら空けとくからさ」


おいおい、デブ崎、おまえはどんだけ大物気分やねん!

どの高さから物を言ってんだっつーの!

お前みたいなデブと遊ぶのに一ヶ月前から予約いれなきゃなんねーって

どうせ一ヶ月間みっちり食い放題のスケジュールなんだろ!

けっ、大物ぶりは体重だけにしとけっつーの!


ちなみにデブ崎からメールがかえってきたのは次の次の昼で

その時点ですでに残り一週間しか残されない感じになっていた


くそっ、だから二週間前から用意してたのに

どいつもこいつも断るだけのメールでさえ二日、三日平気で待たせやがって!

いやなんだよな、一週間前にメールしたりすると


「えっ、なにコイツ!

まだ週末の予定決まってないの!?

もう残り一週間しかないのにっ!

今から探したって誰も見つからないこと確定じゃん!

こいつ、死んだな・・・週末一人で日曜ロードショー~ロッキー2~とか見てること確定!

あぁ、いいたい、メールで言いたい

「おまえはすでに死んでいる」て!!

ぷぷっ、かわいそうに

あぁよかった、俺は予定が入ってて」


て思われること間違いなしだからだっ!

くそっ、だからいやなんだ、予定をたてたりするのは・・・


一人が一番、一人最高!!

人間は皆うんこだから、誘おうとした俺が間違いだった


でも、俺は不思議だ

どうして、俺に友達がいないのに

杉崎や高田には友達がいるんだろう・・


二人とも

「更衣室に水泳パンツ忘れていったやつがいるぞー」

とかいわれて、皆の前でパンツとりに行くような感じのキャラなのに・・・


はっ、そうか!

高田も杉崎も、一人ぼっちだってことがバレないために

俺にうそをついて見栄をはってるんだ!


そうだよ、そうに違いない!

そもそもあいつらに友達なんてできるわけがないじゃないか!


日本人は皆、学校や職場をやりすごすためだけに

友達を作るんだ

それ以上の友達とかは、日本の文化じゃない!


皆、見栄をはってるんだ・・・


俺は、東京ゲームショウ会場で

一人で来ている杉崎や高田を見ても

見なかったふりをしてあげよう・・・


そんなやさしい気持ちで

一人、部屋のすみでひざをかかえた


これから、ミスチルを聴きながら

本当の自分について考えるんだ

theme : 日記
genre : 日記

大きな明日

「タクマくんは、将来なにになりたいんだい?」


おいおい、いきなりきやがったぜ、このデリカシーのない質問がよぉ!

こいつはぜってーアレだ、男子便所で

全部便器があいてるってのに、入り口から近いって理由だけで

俺の隣でしょんべんするタイプだ!

ピートゥギャザァ、ビートゥギャァザァと

俺の頭のなかで鈴木アミが歌いだす



将来なりたいもんなんか、ねぇに決まってんだろ!

この国で将来なりたいものがある人間なんか

どんだけいるんだよ!


とりあえず大学に入って四年間あそぶ、それ以外の希望なんて

持ってるやつすら見たときねーよ!


でもな、こいつはビッグトゥモロウ読んでそうなタイプだからな

とりあえず大学に入るのが目標です、なんて言ったら

「大学は目標があって入るものだよ、これだから日本の大学生ってのは・・」

って、自分の学生時代を完全に忘れ去った表情で言われそうだしな

ったく、誰もがビッグトゥモロウマインドを全開に生きてると思ってんじゃねーぞ!


「この国に将来なりたいものなんてあるんですか?」

これはどうかな・・・いや、でもビッグトゥモロウなヤツは

「それは国ではなくて君の問題だよね

そもそも君は、この国にどれだけの職業があるか

知ってていっているのかい?」

て言われそう、いや、言うね!こいつは言うタイプだ!

で、帰りに13歳のハローワークを俺に本屋で買ってくれるんだ

気分はビッグトゥモロウの井筒監督だぜ!

そしてヤツの満足の象徴である13歳のハローワークをかかえて

打ち負かされた気分で家路につく俺・・・いかん!

そもそも13歳のハローワーク、うちの親が買ってきて

持ってるけど全然読んでねーし

あの本ほどコンセプトだけで売った本もねーと思う

全国の、プレゼントされたけど読んでないティーンエイジャーの声が

俺の耳にも聞こえるようだぜ!「ワンピースのほうがおもしろい」ってな!!


いかん、追い詰められてきたぞ

もうずいぶん俺が押し黙っているのに、ヤツは一言も口を開こうとしない

待ってる・・・きっとビッグトゥモロウに

「できる男は相手の出方を、じっと待つ。待てる男ができる男」

て書いてあったんだ、そうに違ぇねぇ!!


くそっ、なんで俺がこんな気分を味わわなくっちゃいけねーんだ!

こういう質問を、面接以外の場所でするのは

人権の侵害だと、サヨクのやつらがさわげばいいのにっ!


そもそも、この質問は、俺の答えではなく

質問した相手のお口にあうような答えをひねりだす

というゲーム


つまり、まず俺はヤツの目から見て

俺がどの程度の人間に見えているのか
を推測し

次にヤツのイメージのなかの俺が

語っても分相応な、エコノミーサイズの夢
を頭のなかで

さがさなくてはならない!

本当に気を使う作業、ヤツに失望されないように

あなどられないように、世間的に見て58点くらいの

ちょうどいい夢を探さなくては・・・


こんだけ気を使わせる質問をする時点で

ヤツこそたいしたことない人間だ、と俺は思う

プライベートなのに接待気分で

俺はやつのお気に召す夢を必死で探している


「まだ、決まってない感じなのかな?」


ビッグトゥモロウ的な深みのある低音で、ヤツがやさしげにいう

俺はその優しい声にカチンときて、その瞬間

完全にやつのビッグトゥモロウ的満足を満たす答えを導き出した


「あなたのような、大人になりたいです」


ビッグトゥモロウマンは、恥ずかしげに少し照れて微笑んだ


theme : 日記
genre : 日記

第三世代タクマ

メールは送った時点から敗北がはじまるおそるべきツールだ・・

孤独の海から発進された船が、無事帰還できなければ

孤独をまぎらわしたくて送ったメールは、さらに孤独を深める結果となる


タクマは第三世代ケータイ世代だった

第三世代ケータイ世代というのは、その端末の進化にあらわされるように

通話はおまけ、メールがメインという世代

通話品質なんかより情報端末としての機能を充実させてほしいと願う世代だ


「メールとかめんどくせーから、俺、すぐ電話しちゃう」

なんていう一つ上の世代の人々を

迷惑な人だな、と思うくらい

電話での会話が苦手でもある世代


メールをしなければ、俺は負けることはない

とタクマはつぶやく

「きじも鳴かずば うたれまい」と書かれたTシャツは彼の一番のお気に入りだ

タクマはケータイの前でかたまる

きじも鳴かずばうたれまいこそ

今の日本人の心をあらわす最高の格言だ

そうつぶやきながらも、ついタクマはメールをうってしまう

一人でいると、なぜか携帯をいじってしまって

携帯は、いじっていると孤独を深めていく魔法の道具だからだ


孤独から目をそむけたくて、タクマはメールを送ってしまう


「上は大火事、下は大泉洋ってな~んだ?」


そして、メールはその端末の手元を離れ

01の海に乗った時点から孤独がはじまる、恐るべきツールだ


そこから、デジタルに刻まれていく時間と、デジタルに白黒つけられる孤独


返事がくればひきわけ、返事がこなければ俺の負け

決して勝つことはない


負けないで、もう少し、最後まで歯ぎしりし続けて

ひきわけに持ち込めるかどうかという戦いがはじまった

あいつは俺のことを大事に思ってくれているんだろうか・・

大事な人からのメールなら、確実に返事をするはずだし

もし好意というか、そんなようなものがあるとするなら

それはメールの返信のはやさにもあらわれるはず・・・


五分経過


まだ、返事が来ない

ま、まぁあのなぞなぞはけっこう難問だからな

そんなにすぐ、答えが導きだせるはずがないか

今頃、多分必死に頭をひねって考えてる頃なんだろうな


十五分経過


くそぉ、なんてこった!もう完全に追い詰められたっ!!


電源を切りたいっ!

もう、このいまわしい通信機の電源を切って

メールの呪縛から自由になりたい!

あの大空に翼をひろげ

飛んでいきたいよ

悲しみのない、自由な空へ


テレッテレッテッテ~♪


おぉ、へ、返事がきた!

よかった、俺は負けてないっ!

まぁ、あの問題だったら考えるのにこのくらい時間がかかって当然か

さて、果たして正解してるかなぁ?


俺は返事がきたことにちょっと胸をなでおろしながら、

喜びいさんでメールをひらいてみた





「ごめん、ちょっと今忙しいからあとにしてくれる?」





べっ、別に俺だってヒマじゃねーしっ!!



かぁー、完全に俺をヒマ人だと思った!コイツ!


許せんっ!人がせっかくメールしてあげたのにっ!


おまえからメールしてこないから

俺からメールしなきゃいけないんじゃないかっ!

それをヒマ人よばわりしやがるなんてっ!

ひどい!あんまりだ!

よーし、見てろ!


「俺、おとといから三時間しか寝てないよ」


どうよ、この俺の忙しさ具合っ!!

三時間寝てないなんてすごくない?

俺ってばちょー多忙だしっ!

全然おまえなんかに負けてないもんねーだっ!

しかもおとといからだからね!

人生よくばりまくりな活動時間っ!

72時間中三時間しか寝てないって!

3日でレム・ノンレムワンクールだぜ!

俺の忙しさはトムクルーズ並っ!


「お互い大変だねー」


おおっとぉ、お返事がきましたよぉヒマ人さんからっ!

よっ、この寝まくり魔人っ!

お互い大変だってぇ?

いやいや、お互いじゃねーしっ!

3日で三時間しか寝てない俺の忙しさに比べたら

おまえなんか死ぬほどヒマ人なんだからっ!


一緒にしないでもらえるかな?


「メールにすぐ返事するなんてヒマ人だね(笑)」


そう返事をし、俺は携帯の電源を切った

theme : (´・ω・`)
genre : 日記

リュウくんからの手紙

私は箱助式虐待の被害者の一人であるリュウくんに、次のようなメールを送った


ちんげ関係の専門家として世界的にも有名なリュウくんに質問です。アルプス山脈の頂上に一本だけはえているという、究極のちん毛「黄金チン」をひっこぬくと、世界はいったいどうなってしまいますか?



心理学をちょっとでもかじったことがある人ならご存じのことと思うが

これは今、心理学界でももっともポピュラーな

性的虐待についての深層心理をひきだすことができる問いである


この問いに対し、リュウくんは次のように答えた


まず「黄金チン」は間違いだね。

それはそこらへんの一般ピープルが見た目で勝手につけた名で、本当はチン毛の中にサラモレラ禁が流れてるところから、

「KFC」って呼ばれてるんだよ。

日本語でケンタッキーフライドチキン。


そこから略されて

フライドチキン→フラチン→黄金チンってなったんだね。


まぁそのチン毛は、地球の軸を表してるから、まず抜けることは無いと思うんだけど


、も少しでもずれてしまうと、

大陸移動が始まり、公転が変わるわけだから、

太陽の位置や気候、空気、生物の生存環境がどんどん変わっていくんだ。

するとそれを阻止せんと、ハコスケニウムが大量に発生して一気に分裂を始める。
するとあっという間にハコスケニウムが地球を覆って

空気の質が変わってしまう。

それに箱さんのアナリスクを加えることになるから………んーと、えーと、んー……3.54tcxですか??

それが箱さんの体内に入るわけだから、

地球が一気に圧縮されて、重力に負けるっ!すると地球はブラックホール化するんですが、

その瞬間にタイムスリップし、中心に近い人間ほど過去に戻り、

約現在まで至るのだが、そこから進む未来は一度体験したものであり
、地球に住む生き物は全て確率100パーセントの予知能力を持つ占い師となる!!




おわかりになるであろうか?この文章から・・・彼の心の傷の深さが・・・

私はこのメールを受け取ったとき、彼の心のそこから放たれる

その文章の支離滅裂さに、涙をこらえることができなかった・・

彼の心が、ぐちゃぐちゃであることは

軽く読んだだけでも、みなさんおわかりになったことと思う


ここから読みとれるのは、まず虐待はしばしば

リュウ君のバイト場であるケンタッキーで行われた、ということ


次に、リュウくんが箱助氏から受ける行為によって

もたらされる快感を「ハコスケニウム」と読んでいたこと


リュウくんの感覚によると、箱助さんのそれが体内に入る行為は


地球が一気に圧縮されて、重力に負けるっ!



という状態であったようだ・・・涙ぐましいことに。


その瞬間にタイムスリップし、中心に近い人間ほど過去に戻り、

約現在まで至るのだが、そこから進む未来は一度体験したものであり
、地球に住む生き物は全て確率100パーセントの予知能力を持つ占い師となる!!



この表現はつまり、リュウくんがソノ瞬間をすでに「過去」としてとらえていた、ということ

苦しみからの逃避行動として、しばしば見られる感覚である

彼にとって、箱助氏から「与えられている」時間というのは

すでに過去であって、今ではない、

そう言い聞かせることで、なんとか自我を保ってきたのであろう



もう一人の少年は、箱助氏について、こう語っている


箱助さんは名パイロットなんだ

でも、バックをとられたらおしまいだけどね

え?なにを言っているんだい?

そんな箱助さんが大好きさ



そこに愛があったのかどうか・・・合意だったのか、違ったのか・・・

この事件の闇はあまりに深い・・・だが

ひとつ言えること・・・それは


いじられ続けた人間は、すごいエネルギーを溜め込み

ある瞬間、男子高校生を見つけると

そのエネルギーが爆発し、ものすごい勢いで

いじりだすのだ


二つの意味で



theme : 日記
genre : 日記

αΒと書いてアナリスクと読む読み方をネット社会に定着させる運動」にハラキリロマンも賛同しています。

私は今 世界初のアナリストである箱助氏にインタビューするために

カリフォルニアにある彼の自宅に来ている

カリフォルニアの海が見える 美しい高台の部屋で

インタビューは開始された


「そもそも、どうして箱助氏は

アナリスク(ケツの穴にフリスクをつっこみ快感を得るという儀式。世界初のアナリスクヤローとして、箱助氏はアメリカでも有名)をやってみようと思われたんですか?」


箱「どうしてケツのアナにフリスクをいれようと思ったか、だって?

そこに穴があるから

に決まってるだろ、HAHAHA!


ノンノン、ジョークだよ、ジョーク

どうしてフリスクをいれようと思ったのか

それは俺にインタビューする人が必ず尋ねる質問で

俺はそのたびに さっきのジョークをとばすようにしてるのさ

クールだろ?


まぁ、皆不思議がるけども、俺にとってアナリスクは

何も特別なことじゃあなかったんだ

俺にとって アナリスクはすごく自然な流れでたどり着いた島だった

俺にとっては アナリスクは当たり前の出来事だったんだよ


皆、子供の頃は なんでも口にいれてみたがるだろ?

それが 俺の場合はケツの穴だったんだ


皆の母親が「コラ、ミキちゃん、そんなの口にいれちゃダメ!」

としかるところが 俺の場合は

「コラ、箱ちゃん、ワンピースのフィギィアをおしりの穴にいれちゃダメ!」

だったってだけのことさ


子供の頃

どうしてカンガルーはおなかのポケットに子供をいれて持ち運ぶのかな?

おしりの穴のほうが安全なのにな

僕だったら 絶対おしりの穴に子供を入れて持ち運ぶな


って思ってたのを覚えてる


まぁ、ダメだって言われると余計やりたくなるのが子供ってもんで

実際俺はありとあらゆるものを

ケツの穴につっこんだね


え?最初にいれたもの?

うーん、覚えてないなぁ・・・たしか

パソコンのモデムのLANケーブルとかだった気がする・・

僕のホームゲートウェイに直結してご利用ください

て言って喜んでたのを覚えているよ HAHAHA!」


そんなKDDIに訴えられそうなギリギリのジョークをまじえながら

箱助氏はいかに氏のおしりの穴がブラックホール的であったかについて

楽しく話してきかせてくれた


「だからさ、俺のケツの穴から光回線がものすごい速度で全身をかけめぐって

さらにだぜ!そのLANケーブルを使って

我が家はそれからもずっとインターネットに接続してたんだ

そのウンコくさいさきっぽを・・


ん?あぁ、そうだな、話が脱線しちまった

悪ぃ悪い

フリスクをはじめてケツの穴にいれた日の話か・・

まぁ、今日はもう遅い。

泊まってけよ、その話はまた明日、話そうぜ」


こうして、私は氏の家に泊まることになり

インタビューは二日にわたって行われることとなった

theme : 日記
genre : 日記

ある日 遊びにいってみると

アナ男氏が股間に氷をあてて寝ていた


「えっ、な、なにプレイ?」


「おぉ・・・ハラキリちゃんか・・じつは

ちょっとインフルエンザにかかっちまってよ はは

風邪のときぁ 股を冷やすのが一番なんだ

股ぁ冷やさないと 精子が死ぬからな

精子が死ぬくらいなら 人間やめたほうがマシだって

おめぇもそう思うだろ?なぁ、ハラキリちゃんよぉ」


その後二時間ほど 精子の大切さをとくと語ると

アナ男氏はお薬の時間だ と言って

タミフルをとりだしてきた


「俺ぁよ、びっくりしたぜ

まさか この俺様に処方されている薬が

あのタミフルだとはよぉ

こんな灰色の薬を 子供に飲ませて

大丈夫なのかねぇ・・・ていうか

もう俺飲んじゃってるけど・・・

俺が親だったら子供にこんな薬

絶対飲ませないね!!

そもそも 五日間熱で苦しむのが三日になるだけなら

薬なんて必要ないのさ!!」


でも、身体に熱があって 熱くてきつくて

たまらないと アナ男氏は苦しんでいた

股間に氷枕をあてながら

どうやったら熱が下がるのか タミフルを見つめながら

考えているようだった・・・


謎の薬を飲んで熱を下げるか

このまま 高熱のなかを五日間苦しむか・・・


その二択に迷っていたとき

ふと カレの頭に 第三の選択肢が浮かんだ


「おっ、おっ、おもいつぃぃいいたぁああぜェエェエ!!

ハラキリ、パラ、ぽあらきぃりちゅわぁあああんよぉおおお!!

たっ、たっ、体温をさげルゥルウゥルウルゥルルウにはぁああ

くっ、くっ、クゥウウウウウルな錠剤をっ

けっ、けっ、ケツのアナからいれるぅうううう!!

つまりっ、フリスクをっ、ケツのアナにいれればっ

ミントの刺激でっ 体温がっ

さがルゥルルウルルルルルウ~♪」


その手があったかっ!!と俺は驚愕した


「タミフル飲む前に思いついてれば良かったぜ、ちっ

こんなファッキンな薬 飲んじまってよぉ」


そういいながら アナ男氏は

人目もはばからず おしりの穴にフリスクをいれはじめた

それも 並大抵の量じゃなかった

俺は 彼のために三回もコンビニまでフリスクを買いに

往復したほどだった


しかし おしりの穴にフリスクをいれだした途端

彼の熱は いきなりさがった!

インフルエンザのこんな治療法があるなんて・・・

民間医療の革命的瞬間を 俺は目撃していた





次の日の新聞には


タミフル異常行動

相次ぐ自殺 そして さらに

おしりの穴に異物を混入するという症例が一件報告された



とでかでかと載っていた

αΒ(アナリスク)を並べるように

なんかですね、こう、ブログ界においては

HENTAIを自称される方が軒並みあらわれてですね

HENTAIが市民権を獲得しようとしているようですが

そんな状況をあざわらうかのような

キングオブ変態があらわれました!!


その名も ケツの穴にフリスク男っ!!


彼からのメールを一部紹介しましょう


「アナリスク(ケツのアナにフリスクをつっこむことを

彼らの世界ではそう呼ぶらしい)は最高だぜェエエ!!

ハラキリのだんなよォオオ!!

植物が自らの身を守るために発動させた刺激(ミントのこと)が

俺の、この俺様のっ!直腸のハイウェイを

ぶっとばすのサァアアアア!!!ぎゃあぁああああ!!

みっ、みっ、ミントちゃぁああああんんん!!んっ!

It’s so COOOOOL!!!

だんなぁ、俺ぁアナリスクと出会って 初めて

生まれてきて良かったって思えたぜェエエエ!!

しょ、しょ、初心者には クールミントがおすすめェエエ!!

ぷれぱっ!ぷれ、ぽう、おうれ~(意味は本人のみ知る言語形態)」


あいかわらずすげぇなぁ・・・俺がそう思い

返信のしようがないな、と考えていたら

すぐにつぎのメールが届いた


「・・・指、つった」


ぇえ!?なに?いったい何をしているんだ、この男わっ!!


そんな彼から、自らのブログ

αΒを並べるように(αΒと書いて、その道の人たちは「アナリスク」と

呼ぶらしい)において

ついに 自らのアナリスク体験を書くというメールが届いた


「ってことは、やっぱり、あの2004年の

アナリスクのオーヴァードーズできみが死にかけた

あの事件の真相が ついにブログで

あきらかにされるってことなのかい?」


「あぁ、もちろんだぜ

俺は一生忘れないよ・・あの2004年夏の、湘南の海を・・

もうあれ以来、海でアナリスクはやってないしな」


とは言うものの、とりあえず今日から一年間かけて

アナリスクについてのイロハを徹底的に

書き続けていくらしく

まずは初心者向けに、アナリスク入門時の気持ちから

アップしていくとのこと


私もさきほど、携帯からアナ男氏のアナリスク記事を読ませていただいたが

途中に「画像」ってコーナーがあり

クリックすると 画像がひらくようになっているらしいのだが

なんだか ごはんが食べれなくなる気がして

私はそのまま携帯を閉じてしまった(勇気の鈴がリりんりん♪なお人は画像のほうもぜひどうぞ)


氏は言う


「女の子がよぉ、フリスク食ってるのを見ると

もう 俺ぁたまんねぇ気分になるぜェエエエ!!

あっ、あっ、あの娘がっ、あの娘がっ!

おっ、おっ、俺のアナリスクを食べ、食べ食べたぁあるうるるるる」


この男と同じ職場でかなちゃんが働いていることを

私が心配したのは言うまでもない


そんなアナ男氏は、女の子がフリスクを買うところを見るために

コンビニのバイトへの転職も考え中だという


では、そんなアナ男氏のブログには

コチラからどーぞ

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