ハラキリロマン（笑）

秋を身体中でかみ締めながら

鼻歌まじりにハラキリさんが歩いていたところですよ

平日の昼間っからぷらぷらしてたわけですよ

ろくでなしまるだしですよ　スウェットでね


したらですよ　なんかね　平日の昼間から

なにやらタンスをかこんで　身動きとれなくなっている夫婦がいらっしゃるわけですね

ハラキリさんは空気を読んで　察するわけです


ははーん、さてはタンスを捨てようとしているのだな

でも　奥さんのほうがタンスが重すぎて

にっちもさっちもいかなくなり

ここで立ち往生をしている、と・・・

よし、ここはひとつ！


と意を決して　手伝ってあげることにしたハラキリさん

マジで　かっこよくていい人ですね☆

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タンスはそこそこ重かったけれど

みるからにいいことをしているテレくささのほうが先立ち

重いとまでは思わなかったですね

マジで　かっこよくて力持ちなハラキリさんだね♪

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あ、でもコメント欄とかトラックバックにエロ全開書き込みはやめてね


で　タンス夫婦は　あまりの俺のいい人っぷりに

「もうココでいいですよ、もうここでいいですよ

そんな　男前なうえにいい人で力持ちなハラキリさんに

家まで運んでもらうなんて

ホント、悪いですから」

と遠慮しまくってるわけですよ


まぁ、ここできさまら一般市民であれば

「あ、そうですか、じゃあここで」

とタンスほっぽり出して家に帰ってネットゲームやって

今日のゲーム記録をブログに書いて寝るところだろうけれど

さすが、ハラキリさんは器が違うっていうか

彼らが止めるのもきかず、彼らの家まで運んでいってあげたんですね

マジで、ここまで男前だと　逆に男前すぎて

暗殺されるんじゃないかな、と心配になりますよね


で、最後まで運んでやるぜ☆と親指をたてて

きらーん☆と歯を光らせてやると


タンス夫が言いました



「いやぁ、ホント助かりましたぁ

ちょうどね、私達、買い物にいこうとしてたんですよ

そしたら　


こんないいタンスが落ちてるじゃないですか！


こりゃ拾って帰らなくちゃ　と思いましてね」



え？捨てにいくんじゃないの？コレ



なんと　ハラキリさん

ゴミを拾ってかえる

そのお手伝いをしていたみたいですよ！



いやいや、平日の昼間っから

男前で力持ちでやさしさにあふれるハラキリさんが

ゴミ拾いのお手伝いを自らかってでて


「いやいや、最後まで手伝いますよ」

とかぬかしちゃってるわけですからね！


どんだけゴミ運びたいんだ、おまえわ、

て、つっこむ俺の声がきこえましたからね


いや　たしかにキレイなタンスだったし

困っている人を助けているわけだから

善行を行っていることにはかわりがないはずなのに・・




なんだろう

この　微妙な気分は





で　「もうここでいいですよ」　と彼らがいうマンションの下に到着

「何階ですか？」ときくと

「五階」だという

平な道さえタンス持てず立ち往生してたのに

階段を五階までなんか持ってあがれるわけねー・・・よな


微妙な気分をひきずりつつも

どこまでもいい人なハラキリさん


つーわけで最後まで手伝うことにしたんだけど

タンス運ぼうとすると　おばさんが「これでお茶でも飲んで」と

なにやら封筒をさしだしてきたわけですよ


「いやいや、そんなつもりじゃないんで」という俺に

おばさんは無理やりバッグのなかにそのお金とおもしき物を放り込んだ


そこで　俺は気づいた


おっさんが放つ微妙なオーラに


なにやってんだ　おまえわっ！

金払っちゃったら

せっかく無料で拾ってきた意味ねーじゃーん

あぁーあ　なんだよ～　やる気なくすわぁ～

このガキに千円払ってタンス拾ってもなぁ～　えぇ～


て　オーラがでてました


その後　階段をともにタンスを持ってのぼる俺に対する

おっさんの態度が微妙にでかくなった

気がするのは　気のせいかな笑


金払ってんだから、きっちり働けよ、みたいな顔でした



無事　タンスを届け終え

住所などをきかれそうになったので　足早に去り

去り際に　封筒をそのタンスのひきだし（ひきだしだけぬいて

中身を先に運んであったのよね、階段登るとき重くないようにって。だからひきだしは下におきっぱ）に

そっとその１０００円をしまって帰ったのでした

めでたし　めでたし



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