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バカの壁

ラブレター(?)をもらった


文面:「今日の放課後、16時半に体育館裏に来い」


これをラブレターと呼んでいいのか

ラブレターというものをいままでもらったことがない私にはわからないけども

ただ、生意気な後輩をシメようという先輩からの呼び出しでないことは

差出人の名前と、封にはられたハート型のシールでわかった



いや、でも、それも偽装工作なのかも・・・とも思ったけども

だったら差出人の名前をもっと食いつきのいい男の子にするはず・・・


このラブレター(怪文書?)の差出人は あのやんす(通称キモカズ)だった


「カズヒロでやんす!!」と教室の隅でへんなポーズをきめ

ちょーハイテンションだったかと思うと

次見た瞬間にはなぜかがっくり落ち込んでいるキモカズの姿を

私は思い浮かべる


このラブレターはさまざまな可能性を私に想像させる


「えっ、あの教室の隅で、ツルに見立てた手刀で

あちょちょちょちょ!っていいながら

壁を突き刺しているのが のりちゃんの彼氏なのっ!?」


と驚く親友いずみの顔・・・

「いや、まぁ・・・」としか答えようのない私


キモカズの本名はカズヒロといい、うちのクラスを代表する

個性派だった

彼は自分のことを「おいら」と呼び

語尾には必ず「~でやんす」をつけた


それらは、どちらも普通に生活していて

自然についていく風習ではない



私は、彼が「今日から俺は、自分のことをおいらと呼び

語尾には必ず~でやんすってつけるんだ!」と決意した朝のこと想像する

それは晴れ渡ったone morning

きらびやかに光差すような誕生日


今日から俺は、いやおいらは

うまれかわったんだ、いや、うまれかわったんでやんすっ!!


そう決意した瞬間のキリリとしたであろう彼の表情を想像し

私は



とてもじゃないが愛せないな、と確信する



それでもきちんと体育館裏へ向かう自分を見て

こういうところが私の弱さなのかな

と思う

シカトするほうがラクだけど ちゃんと断らなくちゃ失礼だって

そう教えてくれる漫画を読んで 育ったから


体育館裏へ続く道の途中から その声は聞こえてきていた


「脱げ!!オラ、いますぐ全部脱げ!!」


私は、その謎の奇声に驚きながらも

体育館裏に到着する


奇声の主はカズヒロだった


「ほら、はやく脱ぐでやんす!!

おいらの言うことが聞けないんでやんすかっ!!」



壁を・・・脱がそうとしている・・



私は、その衝撃の光景に立ちすくみ

そっとあとずさりをする

すると、お決まりどおりに私の足元には枯れた木の枝があり

パキッ、と気持ちのいい音をたててカズヒロを振り向かせる



「おぉっと、やっと本物が来たでやんすね!!

さぁ、クメさん、いますぐここで脱ぐでやんす!!」


やばい、


カズヒロは



私を




壁だと思ってるんだわっ!!



この誤解を解かないと大変なことになってしまう


「違うわ、カズヒロさん

あなたの相手は私じゃないはずっ!!」


「なにを言ってるんでやんすかっ!

しらをきっても無駄でやんすよっ!!

おいらはおまえの秘密を知ってるんでやんすよっ!!」


壁の・・・秘密?

カズヒロが言った言葉に 私の好奇心がうずく



「秘密って・・・?」


「おまえがド変態女だってこと

おいらは全部知ってるんでやんすよっ!」


壁としゃべる能力を目の当たりにしたあたりから

もしかしたらそうかな、とは思っていたけれども

ひょっとして、カズヒロは

大宇宙ドコモの電波を

受信しちゃってる人なのかもしれない



「そ、それは・・・おおいなる声が

あなたの耳に告げた言葉なの?」


「だから、シラをきるなって言ってるんでやんす!!

クメさん、おいらは見たんでやんすよっ!

クメさんが、おしりの穴にキュウリをつっこんで

よろこんでいるところまでねっ!」


電波を受信しているどころじゃない


この人・・・



バリ3だわっ!!



私があまりの恐怖に絶句していると

カズヒロはバックから 謎のDVDを取り出してきた


「ほら、これを見ても、まだシラをきるつもりでやんすかっ!?」


そのDVDのパッケージには私そっくりの女の人が

裸になっている写真がはられていた


アイコラ・・・私はぞっとする

いつのまにか、私の顔写真が盗み撮りされていて

それを、こんなふうにパソコンで合成しているなんて・・・


「ほら、これをおいらは見たんでやんすよっ!

どうでやんすかっ!?おいらの言うとおりにしないと

これを、学校中にばらまくでやんすよっ!

おいらは知ってるんでやんす!クメさんが

そんなまじめそうな顔をしていながら

ド変態だっていうことをねっ!」


このアイコラを・・・学校中にばら撒く・・・

私は恐怖で立ちすくんだ


しかし、カズヒロがバックからキュウリをとりだし


「さぁ、これをいますぐケツの穴にさしこ」


と言い出した瞬間、大急ぎでかけだした


なきながらいずみに相談すると

いずみは職員室へいってくれた


そしてカズヒロは停学になったけども

私には、それ以来ずっと

男子の奇異の目がそそがれ続けている




comment

Secret

No title

また
箱さんに
嫌がられますけどw

男子の奇異の目えより

女子の噂のが コワいでやんすよ

やっぱカズヒロシリーズはいいすねぇ。

No title

このへんの記事は調子よくかけてるよね、うん。

にしてもスパムすげぇなぁ・・・なんで過去の記事につくのかわからんけど笑。
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