2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

歩くチブ ザ・クロマニヨンズ

ちんちんをだして歩くより、顔をだして歩いているほうがはるかに恥ずかしいことだって、おいらはずっと思ってたんでやんす


高校に入ってインターネットをはじめてから

タクマはあんまりおいらと遊んでくれなくなったんやんす


そんなにインターネットは楽しいのか?と尋ねるおいらに

タクマは目を輝かせて言ったんでやんす


「本当の自分だよ、本当の自分になれる場所なんだ

誰も俺をクドウタクマだって知らない場所でこそ

俺ははばたけるんだ

やっと見つけたんだ、本当の自分でいれる場所を

俺はずっと、一人でいるときにしか本当の自分にはなれないって

ずっと思っていたんだ

でも、あったんだよ

その一人の状態でコミュニケーションできるツールがっ

この光回線を通してなら、俺は本当の自分のまま外にでれるんだ」


本当の自分、そして心の闇っていうのが

おいら達の世代にとっては一番大切な概念なんでやんす

誰もがお部屋に自分だけの呪いのポエムノートを持ち

突然カタカナになるポエム(コロシテヤル、など)を書きつづっているんでやんす

もちろん皆、ミスターチルドレンが大好き


おいらといるときもやっぱりタクマは本当の自分じゃあなかったんだな

などとはつゆほども思わず

おいらは純粋にうらやましいと思ったんでやんす


本当の自分を外にだしてあげたいんだ!とインターネットを文学的に親父にねだって

「うんこしたいならトイレでじゅうぶん」とさらに文学的な切り返しで断られた次の日

おいらは本当の自分を外にだしてあげることにしたんでやんす


顔さえ隠していれば、他は裸でも恥ずかしくはない

おいらは昔からずっとそう思ってて

だからいつも帽子をかぶって生きてきたんだけども

顔なしモウマンタイ理論、まさにそれをタクマの生きざまが証明してくれたんでやんす

顔につけるための巨大なコンドームを手作りし

おいらは全裸で街に飛び出したんでやんす

顔さえわからなければ、おいらだとは特定されない!

おいらだと特定されなければ

おいらはなにをやっても無敵!!


街ゆく人達がおいらのために道をあけてくれる

ちんちんがふとももにあたり、ぺちぺちと音をたてている

本当の自分、なんという解放感っ!


おいらは思わず歌いだした


♪全身恥部イェイ

全身恥部イェイ

身体の一部が恥部じゃない

私は全部恥部なんだ


あぁ、わかる、わかるよータクマ


これが、これがインターネットなんだね!


本当の自分なんて、最高の恥部を

おいらは今、街中にさらけだしているんでやんす!


それでも

誰もおいらをおいらだとは思わないんだね!


インターネット的なそよ風がおいらの身体を吹き抜けていく


おいらは叫んだ!


ごらんよこれがぁぁああああ!!

裸のォぼぉくさぁああああ!!


いつも歩いているんだかいないんだかわからなかった街並み

おいらは今、確かに、確実に、一歩一歩踏みしめ生きている

本当の自分が解放されながら

さらに誰もおいらだとは思わない

本当の自分が偽物の自分から

どんどん切り放されていくのを感じる・・


もう、帰りたくないな・・・

リセット願望と変身願望をあわせもった香りが

この道の彼方から匂いたってくる


このまま、本当の自分で生きていけないかな?

コンドームマンという名前でラスベガスでショーをして

生きていけないもんかな?


そんなことをぼんやり思っていると

ふっと視界が真っ暗になった


このあと、密閉されたコンドーム内にて酸欠になったカズヒロは、全裸のまま頭に巨大コンドームをかぶった状態で失神。くしくもそれは自分が通っている学校の目の前で、コンドームに殺されかけ、救急車を呼ばれかろうじて一命をとりとめ、新しい時代の自殺未遂、そのとき彼が伝えたかったものとは、といった小さなニュースとなるのだが、それはまた別のお話




theme : 思ったこと・感じたこと
genre : 日記

comment

Secret

酸欠状態はコワいでやんす

散尻(さんけつ)も…
ブログ内検索
RSSフィード
リンク